DEPARTMENT OF RADIOLOGY, HYOGO COLLEGE OF MEDICINE

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入局案内

20世紀は、放射線の世紀と言われてきました。医療の分野でも CT、MRI、PET、インターベンショナルラジオロジー(interventional radiology:IVR)、高精度放射線治療など、華やかな進歩には枚挙がありません。これらのハイテクを駆使する、いわば武器を持った臨床医が放射線科医です。
当教室では画像診断、IVR、放射線治療を主とした仕事をしています。病棟に放射線科の病床を有し、IVRや放射線治療の入院患者さんを受け持っています。患者さんの診断から治療までを担い、幅広い知識と技術を持つ放射線診断専門医・放射線治療専門医、IVR専門医、核医学専門医などになってもらえるよう指導してまいります。
当教室には女性医師が多く在籍していることから、女性の結婚や妊娠出産などについて教室として全面的に協力できる環境作りをしています。女性医師の育休取得および育休後の復帰にも協力しています。本学で初めて男性医師の育休を取得した実績があります。
また、当教室出身者の中には内科医の仕事を兼任し、内科医として開業している場合もあります。

2023年 医局説明会

2023年度に行っております医局説明会のスライドを掲載いたしますので是非ご覧ください。
ご不明点やご質問があれば何なりと医局長:加古(y-kako@hyo-med.ac.jp)までお問い合わせください。よろしくお願いいたします。

1.放射線科の紹介
2.画像診断
3.IVR
4.放射線治療
5.核医学・PET

研修について

I初期臨床研修終了後、当教室に入局されましたら、放射線医学に関連する以下の専門医資格取得に向けて画像診断(核医学・PETを含む)、IVR、および放射線治療の研修を行います。

資格学会・機構必要経験年数
放射線科専門医日本医学放射線学会初期研修終了後3年
放射線診断専門医日本医学放射線学会初期研修終了後5年
放射線科専門医取得後2年
放射線治療専門医日本医学放射線学会
日本放射線腫瘍学会
初期研修終了後5年
放射線科専門医取得後2年
IVR専門医日本IVR学会卒後5年
5年以上の修練を前提とした基本領域の学会での専門医資格を有する
(日本医学放射線学会診断専門医が該当)
核医学専門医日本核医学会卒後6年
教育病院での研修歴5年

研修期間とスケジュール

卒後年数研修内容試験
~2年目初期臨床研修 
3~5年目入局し、後期研修  
6年目画像診断・IVR・核医学の研修
または
放射線治療の研修
放射線科専門医試験(8月)
7年目画像診断・IVR・核医学の研修
または
放射線治療の研修
核医学専門医試験(6月)
8年目 放射線診断専門医試験(8月)
放射線治療専門医試験(8月)
IVR専門医試験(11月)

放射線診断医を目指す場合でも、放射線治療医を目指す場合でも、放射線科専門医の取得が必要です。このため医の倫理、放射線生物学、医学物理学、放射線防護・安全管理、画像診断学、核医学、IVR、および放射線治療学といった放射線医学の全分野に関する研修が必要となります。また、放射線診断専門医と放射線治療専門医の両方を取得することはできません。

研修内容

①画像診断

全ての臨床医の基本である画像診断の知識および医療手技を経験し、習得することが可能です。研修後、当教室出身者の多くは公立病院や民間病院で放射線科医として勤務しています。
当科では、CT、MRI、核医学・PET、上部消化管造影・注腸検査、胸部単純写真、超音波検査を実施しています。
また、遠隔画像診断を使えば、子育て中の女性医師が在宅で仕事をすることが可能であり、現在も在宅で読影業務に携わっている医師がいます。
当教室では、数多くの画像と接し、経験豊富な放射線診断専門医および核医学会専門医によるトレーニングを受けていただきます。

画像診断のページへ

②血管造影・IVR

院内の診療科および近隣の医療機関からご紹介いただいた症例に対しIVRを行っています。カテーテルを用いた血管内治療、ラジオ波焼灼術やドレナージといった血管外治療にいずれにも対応しております。
当教室では数多くの経験を積み技術を身につけたIVR専門医によるトレーニングを受けていただきます。

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③放射線治療

院内の各診療科および近隣の医療機関から紹介いただいた患者さんに対して、患者さんの状態に応じた放射線治療を行っています。体幹部定位放射線治療(stereotactic body radiotherapy:SBRT)、強度変調放射線治療(intensity modulated radiation therapy:IMRT)、画像誘導小線源治療装置(image guided brachy therapy:IGBT)を導入しています。
放射線治療は、近年の照射技術の進歩に伴い、これまでよりもさらに高い専門性が求められています。各診療科の治療方針のもと、放射線治療の適応や実施については放射線治療専門医による最終判断が求められます。放射線治療の重要性はますます高まっています。
当教室では経験豊富な放射線治療専門医によるトレーニングを受けていただきます。

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指導体制

当教室では2年間の初期臨床研修終了後に専門医育成のための研修プログラムを用意しており、放射線診断・核医学診断、IVR、放射線治療の各分野において、臨床研修指導医の資格を保有した放射線診断専門医、放射線治療専門医、IVR専門医、核医学会専門医が指導医となり個々の指導にあたり、主任教授が最終的に統括します。

指導医(2023年6月現在)

主任教授山門亨一郎(IVR・画像診断)
准教授(研究管理責任者) 髙木治行(IVR・画像診断)
准教授北島一宏(核医学・PET)
講師 冨士原将之(放射線治療)
講師(医局長) 加古泰一(IVR・画像診断)
学内講師 池田譲太(画像診断)
助教 児玉大志(IVR・画像診断)
助教 小笠原篤(IVR・画像診断)
助教(外来医長) 河中祐介(画像診断)
助教鈴木公美(放射線治療)
助教(病棟医長) 谷口純一(IVR・画像診断)

カンファレンス

放射線科医として働くためには、画像診断やがん治療などに関連する数多くの診療科との連携が不可欠です。
当教室からは、各診療科で行われているカンファレンスに出席し、画像診断、IVRの適応、放射線治療の適応などについて主治医の先生方と日々熱い議論を交わしています。

カンファレンススケジュール

 
教室内カンファ医局会
IVR
三次元放射線治療計画
三次元放射線治療計画神経放射線診断
放射線治療
(三次元治療計画と症例検討)
教授回診
三次元放射線治療計画
放射線治療
(三次元治療計画と症例検討)
合同カンファ脳神経外科
救命救急センター
神経内科
脳神経外科
耳鼻咽喉科頭頸部外科
乳腺外科・病理
呼吸器内科・外科・病理
泌尿器科
小児科
下部消化管(月1回)
小児・小児外科
骨軟部腫瘍(月1回)
脳神経外科
心臓血管外科
頭頸部腫瘍動注(月1回)

研究と留学

①研究

臨床研究

画像診断、IVR、放射線治療の各分野で多くの臨床研究を行っています。
そのうち、現在進行中の文部科学省の科学研究費(科研費)を取得している臨床研究は以下の通りです。

1) 放射線性粘膜障害と舌運動障害への口腔内金属による影響-新たな線量制約の解明-
基盤研究(C) 研究代表 冨士原将之
2)FDG-PET/CTの標準化と癌の新しいバイオマーカーの確立:多施設共同臨床試験
基盤研究(C) 研究代表 北島 一宏
3)治療抵抗性大腸癌肝転移に対する肝動注塞栓療法
基盤研究(C) 研究代表 小笠原 篤
4)門脈大循環短絡を伴う胃静脈瘤に対する新たな塞栓治療法の確立:多施設共同臨床試験
基盤研究(C) 研究代表 小林 薫

基礎研究

臨床研究だけでなく、基礎研究も行っています。
現在進行中の科研費を取得した基礎研究は以下の通りです。
1)ラジオ波凝固治療の適応拡大を見据えた新しい細径電極針の開発
基盤研究(C) 研究代表 山門 亨一郎
2)肺RFA後の間質性肺炎急性増悪を引き起こす主要なサイトカインの探索と予防法の確立
基盤研究(C) 研究代表 児玉 大志
3)肝動脈塞栓術後の再発を司る低酸素応答遺伝子の解明と、siRNA搭載塞栓製剤の開発
基盤研究(C) 研究代表 高木 治行
4)術前門脈塞栓術の至適塞栓方法と肝肥大予測バイオマーカ探索
若手研究 研究代表 丸山 光也

現在、当教室には2名の大学院生が在籍しています。
研究活動については教授及び医局長で決定せずに、個人の希望を尊重しています。

②留学

国内、国外ともに留学を奨励しています。
本人の希望する施設を優先していますが、希望する施設が見つからない場合には医局で斡旋します。

お問い合わせ

ご興味のある方は、いつでもお気軽に御連絡下さい。見学・面接も随時行っております。

連絡先 兵庫医科大学放射線医学講座 医局長 加古 泰一
兵庫医科大学 8号館6階 放射線科医局
電話 0798-45-6362(直通)
FAX 0798-45-6361