DEPARTMENT OF RADIOLOGY, HYOGO COLLEGE OF MEDICINE

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放射線治療

放射線治療とは?

まず、放射線治療と聞くだけで放射線・原爆・原発=こわい!!といった連想をされがちです。放射線とは放射線を出す能力のある物質といった意味で、放射線治療で用いられるのは放射線です。また放射線治療のことをコバルト治療と思われている患者さん(医師も?)も多い様です。確かに以前は放射線治療としてコバルトを用いていましたが現在ではリニアック(直線加速器)という装置を用いています。放射線治療の特徴は対象臓器の機能を損なうことなく(機能を温存しつつ)治療を行うことです。

放射線治療の対象となる病気は?

放射線治療の対象となる疾患は全て悪性疾患でありそれも手術が出来ないような末期である?!とんでもありません!最近の放射線治療の対象疾患は悪性疾患の場合でも根治的治療の期待できる患者さんが過半数以上を占めています。乳がん・喉頭がんでは早期の患者さんがほとんどです。現在兵庫医科大学で放射線治療を受けておられる患者さんの7割が外来通院治療です。また良性疾患である甲状腺眼症(バセドー氏病)・血管腫・ケロイドも治療の対象となります。

現在の放射線治療の実際について

現在悪性疾患に対する治療として、放射線治療・手術・化学療法(抗がん剤)が主流ですが、それぞれ単独で行われることは少なくなっています。特に悪性疾患の根治的治療を目指す場合、この三者の併用(集学的治療)が行われます。
最近の放射線治療はコンピュータの発達と共に人体・病巣を三次元的にとらえ、正確で副作用の少ない治療が可能となっています。CTやMRIといった画像診断装置からのデータが全て治療計画のもととなります。

兵庫医科大学病院での放射線治療の特徴

乳がん放射線治療

近年主流となってきた乳がんに対する乳房温存療法(乳房を切除することなく悪性腫瘍を抽出する手術)では手術後に放射線治療を行います。1000例以上の乳房温存療法後の患者さんに高度な三次元治療計画による患者個別の治療計画を立て、正確で副作用の少ない治療を行っています。院内外科および阪神地域の多くの施設外科から患者さんを紹介していただいています。

肺がん放射線治療

近年、放射線治療はコンピュータ制御をはじめとし、高精度な治療が可能となりました。当院では肺の比較的小さな病変に対して定位放射線治療を行っています。この治療では患者さんの体を固定し、三次元で計画した放射線を病巣に限局して照射可能であり、(外科手術と同等の)高い治療効果は、体への負担が少なく施行可能です。

食道がん放射線治療

早期食道がんに対しては、直径0.9mmの極小線源を用いて食道内から病巣を照射するHDRIBT(高線量率腔内照射)を行い、手術治療と同程度の治療成績をみています。また進行食道がんに対しては手術の前に放射線治療を行い、腫瘍を小さくあるいはほとんど無くしてから手術を行う術前照射が大きな効果を得ています。

骨髄移植(BMT)・全身照射療法(TBI)

白血病・再生不良性貧血等の造血器悪性腫瘍の根治的治療として、全身の腫瘍細胞の根絶をはかるTBI-BMT治療を行っています。兵庫医科大学放射線治療でのTBIは人体の複雑な構成・形態を三次元的にコンピュータで計算し各患者さんに最適なTBIを行っています。 現在まで200例以上のTBIを行い、第二内科・細胞移植部・小児科と協力して白血病・再生不良性貧血の根治的治療に取り組んでいます

前立腺がん放射線治療

近年、わが国の前立腺がんは、生活習慣の欧米化、PSA(prostate specific antigen :前立腺がん特異抗体)検診の普及等で早期症例が激増しています。この早期前立腺がんの治療成績では前立腺全摘術と放射線治療ではほぼ同等の成績が得られております。当院では前立腺がんに対し高度な3次元放射線治療を行っています。この治療の長所は、手術と比較して治療後のQOLが高いことで、人体への極度の負担がないため重篤な持病を持った方、高齢の方でも治療が行えます。

直腸がん放射線治療

最近日本でも増加傾向にある直腸がんは肛門を残して手術出来るように手術前に放射線治療を行っています。短期少線量小分割照射を300例以上の直腸がん患者さんに行い、第二外科と協力し局所再発率・生存率の著しい改善をみています。